アメリカ幼児の人間関係トラブル|世界の広い子に育てたい(中編)
アメリカ幼児の人間関係トラブル|世界の広い子に育てたい(中編)
イジワルなIちゃんとの関係は、夫婦で何度も話し合った末、娘にはこう伝えました。
「Iちゃんとは無理に関わらなくていいよ」
Aちゃんとは、ご両親とも連絡を取り合い、なんとか関係を修復しようと努力しましたが、Iちゃんの場合は違いました。正直なところ、私が相手のご両親を信頼できなかったのが一番の理由かもしれません。
娘に伝えた大切な言葉
ある日の車内で、娘にこう話しました。
「Iちゃんが意地悪なのは、娘ちゃんが日本語を話すからかもしれないね。Iちゃんは英語しかわからないから、違う言葉を使う人のことが理解できないんだと思う。
でも娘ちゃんは、他の子が違う言葉を話していても仲良く遊べてるよね?
だから、Iちゃんは“世界が狭い子”なんだよ。あなたのことを異物のように感じているだけ。
でもあなたは“世界の広い子”。どんな言葉の子でも自然に受け入れられるんだ。
だから、悪いのはあなたじゃない。気にしなくて大丈夫だよ」
多文化が集まる近所の公園
実際に、私たちの近所の公園は世界中からの移民家族で溢れています。
インド、シリア、イスラエル、メキシコ、エクアドル、ロシア、ウクライナ、チェチェン、アルメニア、ハンガリー、ドイツ、中国、韓国、ナイジェリア、ジャマイカ、ブラジル……もちろん日本も。
まるで世界の縮図のような場所です。
子どもたちはそれぞれの母国語を話しながら、ワイワイと楽しく遊んでいます。
特に2歳の頃は、言葉の違いなど気にせず遊んでいたように思います。
海外で学校に通うとはどういうことか
私自身、そのような多文化環境で子育てできることをとても恵まれていると思っていました。
しかし、実際に娘が学校へ通い、マイノリティーの立場に立たされたことで、
「ああ、海外で学校に通うということはこういうことなのか」と初めて痛感したのです。
学校外での多様な交流を心がけて
幸い先生からは「他の子とは楽しく遊べています」と報告を受けていたため、Iちゃんとの問題には直接介入せず、見守ることにしました。
その代わりに、学校外の公園やYMCAなど、さまざまな子どもたちと触れ合える場所へ積極的に連れて行くよう心がけました。
それでも、Iちゃんの影響は学校では決して小さくはなかったようです。
→ 後編へ続く
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