ポートランド裏社会の歴史を学ぶ。シャンハイ・トンネルツアーに行ってきたよ。
みなさんこんにちは。ポートランドでシャンハイ・トンネルツアーに参加してきました。 なんと、裏社会(?)の歴史が垣間見れるちょっとスリリングなツアーです。
なんと19世紀頃からポートランドのダウンタウンからウィラメット川の港あたりまで秘密の地下通路が張り巡らされているそうで、それがいまも残っているとの事。以前はダウンタウンのホテルやバーの地下階がトンネルによってつながっていたというのです。
実際にツアーで入った感じはただの床下階です。どうやらその壁をぶち抜いて隣の建物同士をつなげて行く事で、広大な範囲のトンネルを作ったようです。手作り感はありました。
このトンネルについてはいろいろ諸説があり、アヘンの密売をしていたとか、物資を船から倉庫に運ぶのに使った地下通路であったり、もともと今のパールディストリクトはジャパニーズタウンで第2次世界大戦のときに日系人が強制収容から逃れるために使っていた。また、shanghaiing、White-slavers といわれる大規模な誘拐,人身売買,売春などに使われていた。。。など。
まだまだ研究途中らしく、まっとうに認められた歴史というよりは、都市伝説的な要素もあるみたいですね。
私が参加したツアーはこちらの団体です。シャンハイ・トンネル ツアーサイト
ミーティングポイントは、一見ふつーのレストランでした。ココ→Hobo's Restaurant ちょっと歴史を感じるバーというか、ビリヤード台があったり、スロットマシーンがあったり、、、トンネルツアーで集まったのは50人くらいだってしょうか。裏手にあるパティオでイントロダクション、トンネルの歴史などについてガイドさんから説明。そこから2グループにわかれてトンネルに入っていきます。
ニューヨークに行ったことある方は見慣れているかと思うのですが、レストランやお店には地下室があって、歩道に入り口があるんですよ。地面に設置られた、鉄の扉(ハッチみたいな感じ)が開いていて、ちょっと急な階段を下ると地下室があるんです。
午前中とかに物資の搬入をしている姿を見たことあるのではないでしょうか。
ツアーのトンネルの入り口は、まさにそれ。歩道にあるドアが開いていて、そこからかなり急な階段を下りていきます。
明かりはほとんどありません。懐中電灯でトンネルを進んで行くのですが、懐中電灯も全員分無いので、携帯のライトを使ったり、ほかの人が照らしてくれているのを頼りに進んでいきます。天井は低く、背の高い人はちょっとつらいかもしれませんね。
地下に入っても、上階のレストランの物音が聞こえます。色々なパイプもむき出しで、縦横無尽に走っていて、ぶつからないように気を付けながら進みます。地下というよりも、床下ですね。床下トンネルです。
少し進むと少し広い場所に出られます。ドアが付いていて、そのドアを開けると少し広めの部屋が広がっていて、木でつくられた2段ベッドのようなものが見えます。ガイドさん曰く、アヘンを吸ってぼんやりするための部屋だとか。。。かなり暗く、すごい雰囲気があります。
その昔、誘拐した人たちを船舶に奴隷として売るシャンハイニングというビジネスのために、誘拐した人々を監禁するために使っていた部屋が3部屋ほどありました。2−3畳ほどかな、の結構小さめの部屋にギュウギュウに詰められたといいます。考えただけで、酸欠になりそうです。。。写真は上手く撮れてなかったのですみません。
ガイドさんは、地下に転がる大量の靴が、人身売買が実際に行われていたことの証拠になる。というように言っていました。
シャンハイニングが行われていたのは、19世紀の中頃のイギリス、アメリカの港町だそうです。ロンドン、リバプール、サンフランシスコ、ポートランド、シアトル、ボストン、ニューヨーク、、、、などなど。
シャンハイニングは造語だそうで、shanghaiとCrimpingを合わせた言葉だそうです。中国の上海と直接関係があるわけではなく、水夫にするために無理やり、だまして、麻薬、酒漬けにして船に連れ込む、誘拐するということ。それも、特に東洋航路の船員を確保するためにやっていたようなので、Shanghaiになったんでしょうか。たぶん。その昔は、健康な男性をさらっていって、無理やり船員にしたり、戦争に行かせたりするようなことがあったみたいです。違法でもなかったそうですよ。。。
まだ人権がなかったんですかね。。。また、こんなことが横行したバックグラウンドとしては、
・カリフォルニアのゴールドラッシュに人が流れてしまい、船員は深刻な人手不足だったこと。
・水夫は一度乗船したら、航海が完了するまで船を降りることを禁止した法律があった。ので、船員を奴隷化しやすかったのかな(今はそんな法律はないみたい)
・Boarding Masterによる悪事。ボーディングマスターはCrimpとも呼ばれます。つまりは奴隷を売る売人ですね。Crimpは船員になる人を見つけてくるのが仕事です。そして、彼には連れてきた船員「一体づつの料金」Blood Moneyが払われていました。
もちろん連れてこられた人の同意なんか関係なく、意識のない状態で船に積まれてたそうです。
さらに、船員には航海に出る前に給料の前払いがあるのですが、もちろん船員に直接お金が渡されるわけではなく、ボーディングマスター、Crimpにまとめて渡されていました。この給料をCrimpがだまし取っていたようです。なので、人数が多ければ多いほど、かなりのお金を稼ぐことができたようですね。
しかも、有力なCrimpは、政治的権力にもつながりがあり、サンフランシスコで有名だったCrimpのジョセフ・フランクリンやジョージ・ルイスは議会に選出されていたりするようです。
もう、シャンハイニングは町というか、政治家も容認していたということになりますね。1915年ごろの法改正によってようやく終息したそうです。
このBunkoと特に怖くもなんともない愛称で呼ばれるジョセフ・ケリーさん。表の顔はホテル経営者、裏の顔は有名なCrimpつまり、誘拐して売り飛ばす人身売買の売人です。キング・オブ・クリンプなーんてよばれるくらいでした。15年で2000人もの人を売り払ったそうです。
ブンコの生まれはイギリスのリバプール。殺人でオレゴン州で逮捕、投獄されます。シャンハイニングで有名な彼ですが、シャンハイニングは違法じゃないそうなので、そちらの方面での処罰はなかった模様です。。。
そのご出身をコネチカット州ということにしてしばらくオレゴン州にいたらしいですが、カリフォルニアに姿を消したそうです。
彼の有名は逸話の一つに、商品の奴隷の意識を奪うためにエンバーミング液(死後、遺体を腐らないように使う薬品。)を間違って使ったらしく、売った奴隷たちは殆ど死亡、22人もの遺体を船員として売り飛ばしたんだとか。。。あと、奴隷を売る際、袋かなんかに包んでいたみたいなのですが、インディアンの等身大の人形も「1体」として売った。なんて話もあるそうです。
私が参加したツアーの他にも別の場所に潜るツアーもあるようですよ。今回私はHobo's Restaurantから入りましたが、ガイドさん曰く地下のトンネルを放置したままの建物も残っているようで、ダウンタウンにある海鮮レストランJake's Famous Crawfishのトイレに行くと上海トンネルがそのまま放置されていて見ることができるといっていました。行ってみたかったのですが、いけませんでしたので、実際どうなのかはわからないのですが。。。。もし、興味があったら行ってみてください。
オレゴン州Portland 旅行に行ってきたよ。ホテル編
【アメリカ一人旅】アメリカ西海岸 車で行くサンタバーバラ
シャンハイトンネルとは
なんと19世紀頃からポートランドのダウンタウンからウィラメット川の港あたりまで秘密の地下通路が張り巡らされているそうで、それがいまも残っているとの事。以前はダウンタウンのホテルやバーの地下階がトンネルによってつながっていたというのです。
実際にツアーで入った感じはただの床下階です。どうやらその壁をぶち抜いて隣の建物同士をつなげて行く事で、広大な範囲のトンネルを作ったようです。手作り感はありました。
このトンネルについてはいろいろ諸説があり、アヘンの密売をしていたとか、物資を船から倉庫に運ぶのに使った地下通路であったり、もともと今のパールディストリクトはジャパニーズタウンで第2次世界大戦のときに日系人が強制収容から逃れるために使っていた。また、shanghaiing、White-slavers といわれる大規模な誘拐,人身売買,売春などに使われていた。。。など。
まだまだ研究途中らしく、まっとうに認められた歴史というよりは、都市伝説的な要素もあるみたいですね。
シャンハイ・トンネルツアー
私が参加したツアーはこちらの団体です。シャンハイ・トンネル ツアーサイト
ミーティングポイントは、一見ふつーのレストランでした。ココ→Hobo's Restaurant ちょっと歴史を感じるバーというか、ビリヤード台があったり、スロットマシーンがあったり、、、トンネルツアーで集まったのは50人くらいだってしょうか。裏手にあるパティオでイントロダクション、トンネルの歴史などについてガイドさんから説明。そこから2グループにわかれてトンネルに入っていきます。
ニューヨークに行ったことある方は見慣れているかと思うのですが、レストランやお店には地下室があって、歩道に入り口があるんですよ。地面に設置られた、鉄の扉(ハッチみたいな感じ)が開いていて、ちょっと急な階段を下ると地下室があるんです。
午前中とかに物資の搬入をしている姿を見たことあるのではないでしょうか。
ツアーのトンネルの入り口は、まさにそれ。歩道にあるドアが開いていて、そこからかなり急な階段を下りていきます。
明かりはほとんどありません。懐中電灯でトンネルを進んで行くのですが、懐中電灯も全員分無いので、携帯のライトを使ったり、ほかの人が照らしてくれているのを頼りに進んでいきます。天井は低く、背の高い人はちょっとつらいかもしれませんね。
地下に入っても、上階のレストランの物音が聞こえます。色々なパイプもむき出しで、縦横無尽に走っていて、ぶつからないように気を付けながら進みます。地下というよりも、床下ですね。床下トンネルです。
階段を降りたところ |
アヘン部屋
少し進むと少し広い場所に出られます。ドアが付いていて、そのドアを開けると少し広めの部屋が広がっていて、木でつくられた2段ベッドのようなものが見えます。ガイドさん曰く、アヘンを吸ってぼんやりするための部屋だとか。。。かなり暗く、すごい雰囲気があります。
左の棚みたいなのが寝ころぶ場所? |
牢獄
その昔、誘拐した人たちを船舶に奴隷として売るシャンハイニングというビジネスのために、誘拐した人々を監禁するために使っていた部屋が3部屋ほどありました。2−3畳ほどかな、の結構小さめの部屋にギュウギュウに詰められたといいます。考えただけで、酸欠になりそうです。。。写真は上手く撮れてなかったのですみません。地下へ真っ逆さま、仕掛け扉
この床下牢獄と、トンネルは、バーやサロンの下にあったわけですが、なんと落とし穴がありました。酔っぱらわせてべろべろにさせたところで、バーの床に設置した落とし穴の仕掛けの上に誘導して地下へ落としたそうです。その仕掛け扉がありました。デッドフォールとも呼ばれてるそうです。死の穴ってところでしょうか。写真はちょっと見難いですね。ドアみたいなのが天井についていました |
売春婦を監禁していた、監禁ルーム
これは、木で作られたトイレくらいのサイズの小さな部屋です。椅子が一個置けるくらいで、窓もありません。売春婦も誘拐され、アヘン漬けにされたり、子供を人質にとられたり。。。と、とんでもない状況におかれていたようです。ちなみに、このツアーでは、人によっては子供を失った女性の霊が見える。。。ということもあるそうですよ。捨てられた、沢山の靴
現在において、この地下トンネルで実際に人身売買が行われていたか、ということに対してまだまだ懐疑的なところもあるそうで、以前研究中らしいです。あと、発掘調査もまだmだ現在進行形みたいですよ。その中で発見されたのが、この地下に転がる大量の靴。ガイドさんは、地下に転がる大量の靴が、人身売買が実際に行われていたことの証拠になる。というように言っていました。
地下で発見された靴 |
シャンハイニングってなに?
ツアーに行って初めて聞いた言葉、シャンハイニング。誘拐、人身売買っていうことは理解できたのですが、実際これは何なのか?気になって調べたので、理解できた範囲でまとめておきますね。シャンハイニングが行われていたのは、19世紀の中頃のイギリス、アメリカの港町だそうです。ロンドン、リバプール、サンフランシスコ、ポートランド、シアトル、ボストン、ニューヨーク、、、、などなど。
シャンハイニングは造語だそうで、shanghaiとCrimpingを合わせた言葉だそうです。中国の上海と直接関係があるわけではなく、水夫にするために無理やり、だまして、麻薬、酒漬けにして船に連れ込む、誘拐するということ。それも、特に東洋航路の船員を確保するためにやっていたようなので、Shanghaiになったんでしょうか。たぶん。その昔は、健康な男性をさらっていって、無理やり船員にしたり、戦争に行かせたりするようなことがあったみたいです。違法でもなかったそうですよ。。。
まだ人権がなかったんですかね。。。また、こんなことが横行したバックグラウンドとしては、
・カリフォルニアのゴールドラッシュに人が流れてしまい、船員は深刻な人手不足だったこと。
・水夫は一度乗船したら、航海が完了するまで船を降りることを禁止した法律があった。ので、船員を奴隷化しやすかったのかな(今はそんな法律はないみたい)
・Boarding Masterによる悪事。ボーディングマスターはCrimpとも呼ばれます。つまりは奴隷を売る売人ですね。Crimpは船員になる人を見つけてくるのが仕事です。そして、彼には連れてきた船員「一体づつの料金」Blood Moneyが払われていました。
もちろん連れてこられた人の同意なんか関係なく、意識のない状態で船に積まれてたそうです。
さらに、船員には航海に出る前に給料の前払いがあるのですが、もちろん船員に直接お金が渡されるわけではなく、ボーディングマスター、Crimpにまとめて渡されていました。この給料をCrimpがだまし取っていたようです。なので、人数が多ければ多いほど、かなりのお金を稼ぐことができたようですね。
しかも、有力なCrimpは、政治的権力にもつながりがあり、サンフランシスコで有名だったCrimpのジョセフ・フランクリンやジョージ・ルイスは議会に選出されていたりするようです。
もう、シャンハイニングは町というか、政治家も容認していたということになりますね。1915年ごろの法改正によってようやく終息したそうです。
ポートランドのヤバいやつ"Bunko"
このBunkoと特に怖くもなんともない愛称で呼ばれるジョセフ・ケリーさん。表の顔はホテル経営者、裏の顔は有名なCrimpつまり、誘拐して売り飛ばす人身売買の売人です。キング・オブ・クリンプなーんてよばれるくらいでした。15年で2000人もの人を売り払ったそうです。
ブンコの生まれはイギリスのリバプール。殺人でオレゴン州で逮捕、投獄されます。シャンハイニングで有名な彼ですが、シャンハイニングは違法じゃないそうなので、そちらの方面での処罰はなかった模様です。。。
そのご出身をコネチカット州ということにしてしばらくオレゴン州にいたらしいですが、カリフォルニアに姿を消したそうです。
彼の有名は逸話の一つに、商品の奴隷の意識を奪うためにエンバーミング液(死後、遺体を腐らないように使う薬品。)を間違って使ったらしく、売った奴隷たちは殆ど死亡、22人もの遺体を船員として売り飛ばしたんだとか。。。あと、奴隷を売る際、袋かなんかに包んでいたみたいなのですが、インディアンの等身大の人形も「1体」として売った。なんて話もあるそうです。
Bunkoの肖像画がかけてありました |
おまけ
さて、この床下トンネルはポートランドにかなり広がっているようなのですが、まだまだ全貌は明らかになっていないそうなのです。私が参加したツアーの他にも別の場所に潜るツアーもあるようですよ。今回私はHobo's Restaurantから入りましたが、ガイドさん曰く地下のトンネルを放置したままの建物も残っているようで、ダウンタウンにある海鮮レストランJake's Famous Crawfishのトイレに行くと上海トンネルがそのまま放置されていて見ることができるといっていました。行ってみたかったのですが、いけませんでしたので、実際どうなのかはわからないのですが。。。。もし、興味があったら行ってみてください。
オレゴン州Portland 旅行に行ってきたよ。ホテル編
【アメリカ一人旅】アメリカ西海岸 車で行くサンタバーバラ
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