「なんで仲間に入れてくれないの?」多言語環境で育つ娘が初めて経験した“仲間はずれ”と親の葛藤
「なんで仲間に入れてくれないの?」多言語環境で育つ娘が初めて経験した“仲間はずれ”と親の葛藤
こんにちは。ロサンゼルスで育児中、そして妊娠37週のsoy sauce & avocadoです。
今回は、私の娘が3歳半のときに初めて経験した「仲間はずれ」について綴ります。
多言語・多文化が混ざり合う海外の子育て環境。その中で、娘が感じた「ことばの壁」や「運動の差」、そして「仲間に入れてもらえない寂しさ」── 親としてどう受け止め、どう支えたらいいのか、私自身も揺れ動いた日々でした。
仲良しだったあの子との距離
当時、娘には毎日のように遊んでいた仲良しの子がいました。1歳半からの大親友です。相手のAちゃんは半年年上の女の子。 お互いを見つけるとすぐに手を取り合って遊ぶような、微笑ましい関係。
でも、ある日からその子が娘を邪魔者扱いするようになりました。
「遊ぼう」と声をかけても、『きゃー、ゾンビが来たあー!』とからかわれます。あっちに行ってと突き放されることもありました。 それが何度も続き、娘は戸惑い、泣きじゃくります。
小さな社会で起きた「変化」
ちょうどその頃、子どもたちの間で運動神経や会話のスムーズさに差が出てきた時期でした。
娘はまだ少しおっとりしていて、日本語は上手に話せますが、英語は理解できても言葉では出てきません。 さらにその子たちは英語とはまた違う言語を母国語としていました。なので言語の壁が高かった。(娘は相手の母国語もなんとなく理解できていたようなのではあるのですが、、、)
一方、周囲の子どもたちは英語も母国語も達者になり、体の動きもどんどん活発になっていきます。 (娘はちょっと運動が苦手の様子。水泳はすごいのですが。。。)
大人の私には「それぞれのペースがある」と思えることでも、 子どもたちの世界はとてもシビアで、その違いが“自然と”距離になってしまうようでした。
涙と「わからない」という気持ち
「なんで仲間に入れてくれないの?」「どうして私だけダメなの?」
娘は何度も、泣きながら私に問いかけました。
私はただ「あなたは悪くないよ」「そのままでいいんだよ」と言うしかできなかったけれど、 その言葉が本当に娘の心に届いていたのか、自信がありませんでした。
言葉にできない悲しみを抱えて泣く娘の背中を、ただたださすっていた日々。 あの時の涙の重さは、今でも私の心に残っています。
見えない“ことばの壁”
当時、娘は日本語しか話せませんでした。
ただ環境的に多言語を喋る家庭が周りに多く、母親たちは英語で喋るけど、 子供達には母国語で話すというのが普通で、知らない言葉で喋っていても対して気にならないという環境でした。
ですが、英語の環境しか知らず、多言語に全く触れ合っていない子からは拒絶されることもありました。
娘には何が起こっているのかわかりません。 多言語の環境が普通で、みんな違う言葉を喋るものだと思っているところがあったと思います。
だからなぜ、自分の言葉が理解してもらえないのか分からずに戸惑っていました。
言語に違いがあるというのが理解できるようになってきたのは4歳近くなってからでした。
娘の涙は、私への問いかけでもあった
親として、どうしてあげればよかったのか。 「無理に仲良くさせることはできない」とわかっていても、 傷つく娘を目の前にして、私は何度も心が揺れました。
きっとこれは、娘にとっての「人間関係の壁」への初めての衝突であり、 私にとっては「親として、どう向き合うか」という試練でもあったのだと思います。
おわりに
これが、娘が初めてぶつかった“人間関係の壁”でした。
そしてそれは、私にとっても「子どもの心の痛みをどう受け止めるか」という、初めての“親の壁”だったのかもしれません。
次回予告
環境を変える勇気 ― いつもの公園をお休みした日々
──仲間はずれの理由に気づいた娘がたどった、ことばの気づきと自分との向き合い。
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